スクリーン復号型画像(screen-decoded images)

スクリーン復号型画像は、復号用のフィルムを重ね合わせると秘密画像が浮かび上がる潜像技術です。 特に文書セキュリティの分野では偽造防止技術として用いられ、様々な手法が実用化されています。 『Optical Document Security』ではスクリーン復号型画像を、周期的なパターンを持つスクリーンの重ね合わせによる復号に限定し、スクランブル画像(scrambled images)、キャリアスクリーン画像(carrier-screen images)に分類しています。 広義に解釈すると、ランダムパターンを復号に用いる視覚復号型暗号や仕掛け絵本に使われている動くモアレなどもスクリーン復号型画像と考えることができます。

キャリアスクリーン画像(carrier-screen images)

キャリアスクリーン画像は、復号用のスクリーンとして周期的なパターンを用いた潜像技術です。 復号用に用いるスクリーンは、キャリアスクリーンと呼ばれ、主に万線(多数の平行線で構成されたパターン)や網点(周期的に並んだ点で構成されたパターン)などが用いられます。 キャリアスクリーン画像では、秘密画像をキャリアスクリーンの位相や角度、サイズなどを変調することで符号化します。 キャリアスクリーンの空間周波数が十分高ければ、人の目にはキャリアスクリーンのパターンは認識することができず一様に見えます。 そのためキャリアスクリーン画像は、通常高解像度で印刷されます。 秘密の情報は、同じ周波数特性を持つキャリアスクリーンやレンチキュラーレンズシートの重ね合わせやスキャナーなどによるサンプリング処理を利用し、キャリアスクリーン画像の持つ周期構造と干渉を起こすことで顕在化します。

チェッカパターンキャリアスクリーン画像(checkered-pattern carrier-screen images)

チェッカパターンキャリアスクリーン画像は、チェッカパターンをキャリアスクリーンとして用いた、キャリアスクリーン画像です。 従来のキャリアスクリーン画像と同様に、キャリアスクリーンであるチェッカパターンの重ね合わせや、サンプリング処理による復号が可能です。 生成されるキャリアスクリーン画像は、正方画素構造を持つため、従来の画像処理手法が容易に適用可能であり様々な拡張が可能です。

自己復号型ランダムグリッド

ランダムグリッドは、ランダムパターンを重ね合わせると秘密画像が復号される暗号化手法です。 自己復号型ランダムグリッドでは、1枚のランダムグリッドを複製して、位置をずらして重ね合わせることで、秘密画像が浮かび上がります。 単一のランダムグリッドからの復号を可能にしているため暗号強度は低下しますが、高い秘匿性と簡便な復号が可能であり、様々な応用が期待できます。