学科紹介

理念と目標

システム工学科は、「人と環境にやさしいシステムづくり」に寄与する人材を育成する学科です。

私たちの生活は、高度化、大規模化、複雑化を続ける多くのシステム、たとえば情報通信、光電子機器、機械制御、生産管理、道路交通、自然環境などの様々なシステムに支えられています。これらのシステムの記述・分析・設計にあたっては、システムの大規模で複雑な要求に対して論理的なアプローチで問題を解決することが必要です。最適制御や最適配置に代表される人工科学と呼ばれる新しい学術が、これらの要求を満たすための重要な役割を担っています。システム工学科では,このように自然科学(物理学・化学・生物学)とは対照的に「目的や価値へ正面からアプローチする」人工科学を学びます。

システム工学科の教育

システム工学科では、コンピュータを積極的に活用した授業により、人工科学を基軸とした科学技術を修得することで、人と環境に配慮したシステムの記述・分析・設計ができる人材を育成します。卒業後は、人と環境に配慮した最適なシステムを提供し、さらにそのシステムを最大限に生かす解決方法を提案できるシステムインテグレータやエンジニアとして情報産業,製造業を初めとする様々な業種で活躍できます。

学びの特色
  1. ミクロとマクロの両視点から最適化に取り組み、システムを記述・分析・設計できる人材を養成。
  2. ソフト系とハード系の情報科目をバランスよく学び、コンピュータを用いたシステムの分析や設計の手法を習得。
  3. 少人数のグループ学習や問題解決型授業を取り入れたカリキュラムで、コミュニケーション能力やプランニング能力を涵養。

学科紹介(平成22年度入学者まで)

システム工学科が目指す技術者

21世紀の社会は,全体では持続可能な社会への移行,すなわち人口や資源消費の定常化が進み,その結果として,個々においては資源や環境の制約と両立した経済活動が求められています.このような社会においては,広範な制約条件を理解し,システム設計に具現・反映できる技術融合型(横断型)技術者の役割が増すものと考えられます.システム工学科では,“技術融合型(横断型)の分野で活躍する技術者育成”を目標として,以下の知識の習得と能力の涵養のための教育を行います.

  • 融合型の課題を理解し,設計に結びつけるための基礎知識の修得と能力の育成
  • 協調性,コミュニケーション能力の育成
  • 積極性,自発性、プランニング能力の育成

カリキュラム構成〜3つのパッケージ

本学科では,卒業後の活動分野をSE系IT系ならびに光電機械系(これら各分野については,下記の《注》を参照して下さい)と想定して,それぞれに対応した科目群をパッケージとして用意しています.システム工学科では,これら三つの分野に関連する科目を開講していますが,それらを摘み食い的に受講したのでは専門性が判らなくなってしまいます.各パッケージはその分野の専門性を高めるための最小限の科目群です.自分の興味・関心と卒業後の進路を考えて,三つのパッケージの中から一つを選んで下さい.

卒業研究に着手するためには自分が選んだパッケージの科目群の中から45単位以上を取得していなければなりません.専門性を高めるためにはパッケージに含まれる科目群をすべて履修することが望ましいことは言うまでもありません.一つのパッケージの科目をすべて履修しても卒業単位には達しませんので,残りの科目を他のパッケージから選ぶことになります.すなわち,三つの内の一つの分野に軸足を置いて,他の分野との融合を図るわけです.たとえば,IT系のパッケージを選び,残りの科目を光電機械系から選べば,ハードウェアの基礎知識を備えたIT技術者になり,ソフトウェアとハードウェアの融合分野で活躍する基礎ができます.

《注》

SE(Systems Engineering)系
社会や組織の仕組みをモデル化して,コンピュータ上に実現する技術者.主な業種としては, 金融,サービス,ソフトウェア開発など.
IT(Information Technology)系
ソフトウェア技術を主,ハードウェア技術を従とするシステム設計に貢献する技術者.主な業 種としては,ソフトウェア開発,情報機器,自動車関連など.
光電機械系
ハードウェア技術を主,ソフトウェア技術を従とするシステム設計に貢献する技術者.主な業 種としては,自動車関連,デジタル家電,通信機器など.

特色ある実験科目

技術融合型の技術者になるためには講義で得られる専門知識だけでは不十分です.講義ではどう しても受け身になってしまって,1)で挙げた能力をつけることはできません.そのためシステム 工学科では実験科目の内容を工夫して,これらの能力の涵養を図ります.

システム工学実験では,電気的現象の観測を行い,その数学的モデルである微分方程式を学び, さらにシミュレーション・ツールを使った実験を行います.これらを通じて,システム工学の基礎 である物理的・社会的現象とモデルおよびシミュレーションとの関連をグループ学習により実践的 に学びます.グループ学習は協調性,コミュニケーション能力を培います.

プログラムコンテストでは,与えられた問題の解決や分析のためのプログラムをグループあるい は個人で,作り,その性能を競うことを通じて積極性,自発性,プランニング能力の涵養を図りま す.さらに進んだ実習がシステム工学応用実習です.ここでは,技術融合型(横断型)の課題を理 解し設計に結びつけるための実践的な教育を行います.ここでの課題は,マニュアル通りにやれば 解決できるというものではなく,自分の頭で考え,試行錯誤し,グループで協力しなければ解決で きないものが含まれます.また,実験結果をレポートにまとめるだけでなく,プレゼンテーション によりその優劣を競います.


静岡大学工学部システム工学科